今回読んだ本は『将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる!』 松永暢史
現在まだ10歳にはなっていない子どもの学力をどうするかちょっと悩み中で手にとった本。
概要と簡単に実践出来る所をまとめます。
将来の学力は読書量できまる?
今まで色々な育児書や教育関連本を読んできて、一貫して色々な人が唱えているのが、子どもに読書をさせたほうがいいということ。
読み聞かせの重要性なんかはもうかなりの人が知っていて実践している事だと思います。
この本に書かれているのは、本をよむ量が多ければ多い程、後々学力がぐっと伸びると言う事です。
10歳くらいまでは他の教科のできはあまり気にしなくても、本はしっかり読めたほうがいいとのこと。
まあ、算数であれ理科であれ、教科書に書かれていることが理解できないと、だんだん難しくなっていった時ついていけないのはうなずけます。
この本では子どもの読書量を増やすために、まずは導入として読み聞かせが大事だと言っています。この辺はまあ予想出来る内容ですよね。
読み聞かせというと、乳幼児にだけ行うようなイメージがありますが、読書の習慣が無いのであれば字が読める様になった後でも有効とのこと。
読み方として紹介されているのは
一音一音はっきりと区切って読むこと
抑揚をつけて上手によまなくてもいい
ということです。
うまく読もうとスラスラ読むよりも、言葉を頭のなかで理解出来るようにしっかり読んでいくことが重要なんだそう。
そのためにも音読に向いた、音が優れている絵本を選ぶ事を勧めています。
巻末にはそういった本がズラーっと紹介されているので、それだけでも見る価値のある本でした。
日本語の了解能力をつける事が学力アップに繋がる
作者は日本語の能力のことを国語了解能力と言って、それをつける事によって学力がアップすると言っています。
事例として紹介されていて印象的だったのは、共働き家庭で1日200円渡されていた男の子が、100円はパンなどを買うのに使い、残り100円で古本屋でライトノベルを1日1冊ずつ買って読んでいた事でかなりの読書量となり、成績が上がったと言う話でした。
とにかくどんなものでも多読することに意味があるということで、ライトノベルであっても十分力をつけることが出来ると言う例でした。
年齢によって与えるべき段階の本が巻末に紹介されており、年齢にあったオススメの本が紹介されていますが、これに限らず、色々な本を色々読ませる事が重要なようです。
まあ、自分のことをかえりみると、本は娯楽の一つでしたから、どんなものでもあれば読んでいましたし、ある程度本好きになると親がオススメなんてしなくても自分で興味のある本を片っ端から読むようになるとは思います。
読書習慣をつけるためにはやはり親が本をよむ姿を見せることが大事というのは他の本でもよく言われています。
この本で子どもを本好きにする方法としてオススメしていたのは、本なら買ってもらえると思わせると言うこと。
本を買う時はケチらずにどんどん買い与えるという事と、子どもが読みたい本を尊重しつつ、親が読んでほしい本もこっそり紛れ込ませ、自分の本も一緒に買うとよいということでした。
本があって読むのが当たり前と言う環境が一番大事と言うことでしょうか。
もちろんあまり多くの本を買うことが出来なくても図書館等から借りてきた本も有用であると書かれています。
図書館から借りられるだけ本を借りてきて、図書館から借りてきた本のコーナーを設けるといいと書いてあったので、これはうちでも実践しようと思い、目につく所に本を置く場所を作ってもっと本を借りてこようと思いました。
子どもが将来どんな職業につくにしても勉強するためにはやはり本をよむ必要が出てくるわけで、その時に必要になるスキルとして読書経験は豊富に積んで欲しいと思いました。
本自体は字も大きくて読みやすく、小難しい事は一切書かれていなかったので内容も頭に入りやすく、すぐに読み終わることが出来ました。
今まで子どもにあまり読書させてこなかった人はもちろん、結構読み聞かせ等もやってきているという人も、巻末の本の紹介がかなり丁寧なので一読の価値があると思います。